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【導入事例】商店街に再び賑わいを!AIカメラが見出した復活への一手

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地方の商店街の静まり返った通りが、再び人々の笑顔と活気で溢れる日が来るかもしれません。その鍵を握っているのが「AIカメラ」です。愛媛県庁では様々な事業者と手を取り合い、データに基づく新たな試みに挑戦しています。

本記事では、Ideinも活動を支援し、愛媛県の内外から注目を集めている今治銀座商店街でのプロジェクトをご紹介します。

目次

  1. 今治銀座商店街の課題と挑戦
  2. エッジAIカメラ計測で見えてきたもの
  3. 全国の商店街活性化に向けて
  4. お問い合わせ先

今治銀座商店街の課題と挑戦

今治商店街正面

愛媛県北東部に位置する今治市の中心街にある今治銀座商店街は、島しょ部との玄関口となる今治港に隣接しており、かつては大丸などのデパートもあり、賑わいを見せていた商店街でした。

しかし、1999年に今治市と尾道市を結ぶしまなみ海道が開通すると、観光導線が変化。島への定期航路が次々と廃止され利用率が低下し、商店街を利用する島の住民の数も激減したのです。大丸なども閉店し、さらに郊外にショッピングモールができたことで、賑わいはそちらへと移っていきました。その結果、商店街の実に7割近くの店舗が閉店に追い込まれ、現在はシャッター通りと化してしまいました。

今治商店街_アーケード内

今治銀座商店街のある愛媛県では、先進デジタル技術を活用して、地域課題の解決を行うデジタル実装加速化プロジェクト「TRY ANGLE EHIME」を2022年から展開しています。その一環として、今治市では愛媛県、今治銀座商店街協同組合、事業者が三位一体となって「プロジェクトi」を立ち上げ、様々な施策を実施しています。

本プロジェクトには、合同会社GTO(所在地:愛媛)をリーダーとして、有限会社i.h.s(所在地:東京)、株式会社夢企工(所在地:香川)、株式会社PLAYCREW(所在地:愛媛)が参画し、「プロジェクトi実行委員会」として商店街の活性化を目指しています。Ideinは、プロジェクトi実行委員会からご依頼いただいたことで、本プロジェクトに関わることになりました。

プロジェクトi実行委員会がまず取り組んだのは、2023年11月から2024年2月までの期間、今治銀座商店街に「AIカメラ」を12台設置し、商店街を利用する人の性別や年齢滞在時間帯人数など細かい人流データを24時間毎日測定し、実態と傾向を把握することでした。細かいデータを取得、解析することで、例えば人通りが少ない中でも女性層の多い時間帯、商店街の中でもピンポイントで年齢層が高い人が多いエリアなどを可視化することが狙いです。

今治_AIカメラ設置風景写真: 商店街に設置されたAIカメラ

ちなみに、今回のプロジェクトで利用された「AIカメラ」は、AIの解析をクラウドではなく端末(エッジ)自体で行えるカメラでした。この「エッジAIカメラ」を採用した理由は大きく「導入コスト」「プライバシー保護」にあります。

エッジAIカメラは従来のネットワークカメラに比べて1台あたりの導入費用を低く抑えることが可能です。またクラウドではなく端末自体でAI解析を行うため通信費も抑えられ、コスト面が非常に安く済みます。さらに個人を特定できる情報を外部サーバーに送信しないため、プライバシー観点でもメリットがあります。この技術を活用することで、商店街に訪れる人々のプライバシーを保護しながら、人の流れや属性を正確に把握し、効率的にデータ分析を行うことが可能となりました。

エッジAIカメラ計測で見えてきたもの

今治銀座商店街でのプロジェクトでは、エッジAIカメラを用いて、人通りが少ない平常時と人通りが多いイベント時の人流変化を比較検証するため、ターゲットの異なる3つのイベント「ホワイトルーム(ホラー体験型謎解き脱出ゲーム)」「キッズアソベンチャーワールド」「ヨル街楽座」を実施。これにより、商店街の実際の来訪者の属性や、イベントによる集客効果を検証しました。

今治_イベントチラシ人流解析を実施したイベントのチラシ

10〜30代の若年層向けイベント「ホラー体験型謎解き脱出ゲーム」では、もともと10〜20代が少ないエリアにも関わらず、来場者の60%超を10〜20代の人々が占めました。また20〜30代のファミリー層向けイベント「キッズアソベンチャーワールド」、40〜60代向けイベント「ヨル街楽座」でもそれぞれ計測し、意図したターゲット層を効果的に集客できることがデータから明らかになりました。

今治_通行人属性データ

今治_通行人数データ_1AIカメラで取得したデータ例(※モザイク処理をかけています)

プロジェクトi実行委員会に参画する株式会社PLAYCREW代表・楠岡広基さんは、「取り組みの前は『この商店街には地元の高齢者しか来ない』『そもそも人通りが少なく、人が集まらないのではないか』など商店街の中でも懐疑的な声もありましたが、得られた客観的なデータによる発見も大きく、商店街で働く人たちからも好感触を得ています」と手応えを語ります。

エッジAIカメラで取得したデータは商店街においても説得力の高い材料となり、話し合いの軸ができて、全員が同じ方向を向くことが可能になりました。客観的なデータがあることはテナントを集める際にも有効です。商店街に出店した場合に、どのくらいの人通りがあり、どのような施策を打てば集客できるのかがわかる“ベースデータ”として大きな役割を果たすでしょう。

全国の商店街活性化に向けて

今治銀座商店街におけるエッジAIカメラを使った測定は2024年2月までの予定ですが、来期以降も取り組みを継続する計画です。

「この取り組みを通じて手応えを感じた今治では、来期以降も活動をより一層ブラッシュアップして継続すると聞いています。その際は、ぜひまた一緒に様々な取り組みをして、データを回していけたらと思います。大きな企業になると、些細な修正なども難しかったりしますが、Ideinさんは柔軟性をもって対応していただいて助かっています」(楠岡さん)

東京のスタートアップであるIdeinと、地方の今治銀座商店街によるデジタル推進。楠岡さんはこうしたプロジェクトを円滑に進めるための鍵として、コミュニケーションの重要性を挙げます。

「東京で先進的なことをやっている企業と、地方の商店街とでは、どうしてもリテラシーが乖離してしまいます。デジタルをローカルに入れるためには、逆にプロセスはアナログであるべきだったりします」(楠岡さん)

楠岡さんは以前、大手広告代理店に勤務していましたが、そこで都市部と地方の“ハブ”となる存在の重要性を痛感されたそう。

「前職では関東の企業ともやり取りする機会が多かったのですが、こちらを訪れたとしても、どうしても“旅行感覚”になってしまいます。一方、地元の人間はその土地に暮らしているため、両者がより良いことをしたいと思っていても、その考え方にすれ違いが生じてしまうんです。東京と地方、この2つの間を取り持つハブのような人材が必要であり、地元に根付いた我々のような企業がこうしたプロジェクトに取り組むことが大事だと思っています」(楠岡さん)

商店街の衰退は、愛媛、四国にとどまらず全国的な問題です。このため今治銀座商店街の先進的な取り組みは県外からも注目を浴びていて、今治に視察に訪れるケースもあるといいます。

楠岡さんも「商店街における課題はどこも一緒。その中で今治でやっている商店街向けのエッジAIカメラはほぼやっているところがないと思う。今後さらに需要としては増えてくるところですし、今治がその一つのフラッグシップになれれば」と期待を語ります。

今治銀座商店街をロールモデルに、エッジAIを使ったパッケージングを作ることで、地域の商店街活性化に繋げていくことができそうです。Ideinもこの取り組みに心から賛同しており、今後も全国各地の様々な課題解決にテクノロジーを通じて支援していきます。

楠岡さんプロフィール1

お問い合わせ先

当社ではAIカメラを活用して様々な現場をデータ化する取り組みを行っております。今回ご紹介した以外にもたくさんの事例がございますので、ご興味を持たれた自治体や企業のご担当者様はお気軽にお問い合わせください。

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